ベトナムの権力闘争
支那だけではなく、ベトナムでも権力闘争が勃発している。もっとも、匪賊のシナ人ほどのエゲツなさはないが。
8月後半、ハノイ(ベトナム)の富豪でアジア商業銀行(ACB)の共同創業者グエン・ドゥック・キエン氏が逮捕された。キエン氏はズン首相に近い人物で、逮捕はズン政権弱体化を狙ったものだ。つまり、ベトナム指導部内での権力闘争拡大を現している。
ベトナムではASEAN諸国で唯一、経済そして経済を写す鏡である株式市場は低迷している。低迷の理由は、銀行セクターの不良債権問題だ。さらに言えば、銀行システムの透明性の欠如に大きな問題がある。ベトナム国家銀行(中銀)の最新データでは同国の不良債権は最大で推計156億ドルとされるが、アナリストの多くは実際の不良債権額はこれを上回るとみている。ベトナムでは過去10年のあいだ、融資残高が年率2桁のペースで伸びて経済成長を牽引してきたが、今年1~9月の融資残高は前年同期比1.4%の伸びに止まった。なお、今年1~9月の預金残高の伸びは同11%増で、経済(身体)はマネー(血液)が回らず貧血寸前の状態だ。
ベトナムでも共産主義国家特有のチャイナや旧ソ連と同様の問題が浮かびあがっている。例えば、銀行の私物化だ。いったい銀行融資の内、「どの程度が銀行オーナーの個人ビジネスに流れているのか」がまったく不明なのだ。政府は、「銀行の改革」を訴えているが、ズン首相自身が銀行を私物化しているのでは銀行改革は無駄骨に終わる可能性が高い。ズン首相の娘は銀行を複数保有しているという。銀行に影響力のある人物や銀行にコネのある人物による事業にはマネーが流れるが、一般の製造業にはマネーは流れていないという。
そうしたなか、ベトナム語ブログの「クアンランバオ」が国営御用メディアにとって代わる新たな情報源として注目されている。「クアンランバオ」はズン首相への激しい批判を繰り返し、政府内の内部抗争を映し出している。ベトナムではチュオン・タン・サン国家主席が「バブル実業家らとの関係を築き、国営企業を私物化・破綻させた」と批判されるズン首相から主導権を奪還するとの見方も多い。メコンエコノミクス(コンサルティング会社)のアダム・マカーティ主任エコノミストは、「複数の富裕層は莫大な資産を切り捨てる必要に迫られている」と指摘している。ズン首相は9月、「クアンランバオ」、「ザンランバオ」、「ビエンドン」などのブログの閲覧を禁じたが、依然としてズン首相を批判するブログは公開されつづけており、共産党内部の反ズン首相勢力による政治的陰謀の可能性が高い。
ベトナムの2012年経済成長率予想は当初予想の6.0~6.5%を下回る5.2%下方修正された。また、ASEAN各国ではFDI(海外直接投資)が急速に拡大しているが、ベトナムの2012年1~9月のFDIは前年同期比でマイナスと沈滞している。
8月後半、ハノイ(ベトナム)の富豪でアジア商業銀行(ACB)の共同創業者グエン・ドゥック・キエン氏が逮捕された。キエン氏はズン首相に近い人物で、逮捕はズン政権弱体化を狙ったものだ。つまり、ベトナム指導部内での権力闘争拡大を現している。
ベトナムではASEAN諸国で唯一、経済そして経済を写す鏡である株式市場は低迷している。低迷の理由は、銀行セクターの不良債権問題だ。さらに言えば、銀行システムの透明性の欠如に大きな問題がある。ベトナム国家銀行(中銀)の最新データでは同国の不良債権は最大で推計156億ドルとされるが、アナリストの多くは実際の不良債権額はこれを上回るとみている。ベトナムでは過去10年のあいだ、融資残高が年率2桁のペースで伸びて経済成長を牽引してきたが、今年1~9月の融資残高は前年同期比1.4%の伸びに止まった。なお、今年1~9月の預金残高の伸びは同11%増で、経済(身体)はマネー(血液)が回らず貧血寸前の状態だ。
ベトナムでも共産主義国家特有のチャイナや旧ソ連と同様の問題が浮かびあがっている。例えば、銀行の私物化だ。いったい銀行融資の内、「どの程度が銀行オーナーの個人ビジネスに流れているのか」がまったく不明なのだ。政府は、「銀行の改革」を訴えているが、ズン首相自身が銀行を私物化しているのでは銀行改革は無駄骨に終わる可能性が高い。ズン首相の娘は銀行を複数保有しているという。銀行に影響力のある人物や銀行にコネのある人物による事業にはマネーが流れるが、一般の製造業にはマネーは流れていないという。
そうしたなか、ベトナム語ブログの「クアンランバオ」が国営御用メディアにとって代わる新たな情報源として注目されている。「クアンランバオ」はズン首相への激しい批判を繰り返し、政府内の内部抗争を映し出している。ベトナムではチュオン・タン・サン国家主席が「バブル実業家らとの関係を築き、国営企業を私物化・破綻させた」と批判されるズン首相から主導権を奪還するとの見方も多い。メコンエコノミクス(コンサルティング会社)のアダム・マカーティ主任エコノミストは、「複数の富裕層は莫大な資産を切り捨てる必要に迫られている」と指摘している。ズン首相は9月、「クアンランバオ」、「ザンランバオ」、「ビエンドン」などのブログの閲覧を禁じたが、依然としてズン首相を批判するブログは公開されつづけており、共産党内部の反ズン首相勢力による政治的陰謀の可能性が高い。
ベトナムの2012年経済成長率予想は当初予想の6.0~6.5%を下回る5.2%下方修正された。また、ASEAN各国ではFDI(海外直接投資)が急速に拡大しているが、ベトナムの2012年1~9月のFDIは前年同期比でマイナスと沈滞している。
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この記事へのコメント
先日は国際協力銀行の「資料」、ありがとうございました。
具体的な数字からタイを知ることが出来、参考になりました。
残りのASEAN諸国もチェックします。
資料を読んでいて、「タイの官僚はかなり優秀なのでは?」と感じました。
上記のベトナムと比較すると尚更。
同じASEAN加盟国でも5~10年後、勝ち組と負け組がはっきり
分かれそうな予感がします。
タイのリスクは内部の権力闘争ですが、一時的な混乱はあっても
長期的にはそこまで影響はないように感じました。
それだけ伸び代が残っていそうです。
ところで以前仰っていた「TTW」は良い企業ですね。
安定性、高い純利益率、成長性、配当利回5%は美味しいです。
具体的な数字からタイを知ることが出来、参考になりました。
残りのASEAN諸国もチェックします。
資料を読んでいて、「タイの官僚はかなり優秀なのでは?」と感じました。
上記のベトナムと比較すると尚更。
同じASEAN加盟国でも5~10年後、勝ち組と負け組がはっきり
分かれそうな予感がします。
タイのリスクは内部の権力闘争ですが、一時的な混乱はあっても
長期的にはそこまで影響はないように感じました。
それだけ伸び代が残っていそうです。
ところで以前仰っていた「TTW」は良い企業ですね。
安定性、高い純利益率、成長性、配当利回5%は美味しいです。
どういたしまして、JBICの業務なんて国民の税金で米債を買うだけだからこの位は無料でいただいて良いと思います。(笑)
タイ上層部は優秀です。あそこは完全なクラス社会でクラスが違うと会話もしません。挨拶すらしない場合もあります。タイは狡猾で日和見ですから油断できないところもあります。支那の軍人は日本の政治家を「まったく戦略がない。赤子同然」と評したそうですが、タイもなかなかです。日本は諜報部隊を早期に作らないととんでもなく国益を失う可能性があります。
TTWはちょっとだけホールドしています。日本の商社の資金が入っていますよね。安定しているところが気に入りました。TIPCOも買ったのですが、こっちはだめです。パイナップルが好物なのですが、それだけで買ったらやはりまずかったです。TT HPは綺麗にできているんですが、CPALLのセブンイレブン(タイ)へいったら他社のジュースの方が多かったです。パイナップルジュースは大きいのしかなかったのでパッションフルーツジュースを買いました。味は好みの味でした。競合他社覆いみたい・・・
タイ上層部は優秀です。あそこは完全なクラス社会でクラスが違うと会話もしません。挨拶すらしない場合もあります。タイは狡猾で日和見ですから油断できないところもあります。支那の軍人は日本の政治家を「まったく戦略がない。赤子同然」と評したそうですが、タイもなかなかです。日本は諜報部隊を早期に作らないととんでもなく国益を失う可能性があります。
TTWはちょっとだけホールドしています。日本の商社の資金が入っていますよね。安定しているところが気に入りました。TIPCOも買ったのですが、こっちはだめです。パイナップルが好物なのですが、それだけで買ったらやはりまずかったです。TT HPは綺麗にできているんですが、CPALLのセブンイレブン(タイ)へいったら他社のジュースの方が多かったです。パイナップルジュースは大きいのしかなかったのでパッションフルーツジュースを買いました。味は好みの味でした。競合他社覆いみたい・・・
TTWはPER13.6倍、配当利回りが5.13%・・・安定株ですね。たとえは悪いが、日本の昔の電力株のような資産株か。
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URL :
- NINJA250 - 2012年10月17日 11:14:40
クアンランバオ http://quanlambao.blogspot.ch/2012/09/nguyen-tan-dung-con-tau-sap-chim.html
はベトナムで最もアクセス数の多いブログ(ロイターより)だ。
ズン首相は経済不調のなかでやりすぎた。