「ロン・ポールの予言」
リーマンショック前まで、米国の負債は10兆米ドルだったが、過去7年で18兆米ドル以上に膨らんだ。国債はどんどん増発されているから通常なら金利が上昇するはずなのに、FRBは金利を人工的に低下させている。今の状況で、金利が上昇すれば、資金調達コスト(利払い)が増加し、利払いをするために国債を発行する事態となる。ネズミ講(ポンジスキーム)だ。だから、FRBは金利を人工的に低くしているとも言えよう。
ロン・ポール予言によると、金利が上昇→財政削減→「フードスタンプ」さえ廃止→大規模暴動→ガス抜きのためわずかに生き残った中間層へ増税となる。それだけでは足らず、政府は決して手を付けてはならないとされてきた年金すらもターゲットに財源を求めるというシナリオだ。大いにありうる。
ロン・ポールは「大きな通貨危機後、本当の通貨改革が来る」とあっさりいう。
この通貨危機→改革という流れのなかで生き延びられるか、どうかが将来の決め手となる。我々が一番心しなければならないのは、旧ソ連がロシアへ改組したときの、「ロシアの年金生活者」のようにならないことだと思う。労働力とならないお年寄りが、頼りにする年金がインフレでダメになった。90年代前半の彼らの生活は悲惨で、多くはすでに亡くなった。
株式市場を熟知している、ソロスやJRなどの元ヘッジファンドの連中は、「今の状況は2008年より悪い」と警告している。心して彼らの警告を聞こうと思う。