イタリアンタイ(ITD)。ダウェイ開発から撤退

イタリアンタイ(ITD)が財政面の理由からダウェイ開発から撤退した。

ドン・キホーテの挫折 ミャンマーの熱風(4) 2013/7/26付
 「この書類に署名を」。3月、タイのリゾート地パタヤで、ミャンマー南部「ダウェー経済特区」の開発について両国政府が開いた合同会議。タイ政府関係者に呼ばれた同国建設最大手イタリアンタイ・デベロップメント(ITD)社長のプレムチャイ・カンナスート(59)は1枚の紙を突きつけられた。


(市場環境の悪さもあって、ITDの株価は天井から80%超下落。緑:ITD、橙色:SET指数)

 事業主体に両国政府が出資する代わりにITDは身を引く。与えられた選択肢は2つ。政府出資の事業主体の傘下で港湾や道路整備など個別のプロジェクトを手掛けるか、これまでに投資した200億円超の払い戻しを受けて撤退するか。インフラ整備だけで1兆円かかる世界最大級の経済特区を自ら手掛ける野望がついえた瞬間だった。

 インド洋に臨むダウェー白砂の浜辺が広がる静かな漁村だ。千葉市に匹敵する250平方キロメートルの用地に大型港と工業団地を造成し、高炉や石油化学工場などを誘致する。タイに集積する自動車、電機などの日系企業にとっても生産拠点や、インド、中東、アフリカへの輸出の窓口として利用価値が高い。日本の官民はヤンゴン近郊のティラワ経済特区に続く参画を検討する。
 計画が動き始めたのは2年9カ月前。20年ぶりの総選挙を4日後に控えた2010年11月3日、ITDはミャンマー旧軍事政権とこの用地を75年間賃借する契約を結んだ。プレムチャイは出資者を募るため、翌年から日本を皮切りに海外行脚に出た。売上高1500億円足らずのITDだけでは資金を工面できないからだ。しかし壮大すぎてパートナーは現れなかった。11年8月に政権を発足させたばかりの首相、インラック・チナワット(46)が冷淡だったことも影響した。焦ったプレムチャイは国外にいるインラックの兄、元首相のタクシン・チナワット(64)と頻繁に接触。インラックはダウェーの重要性を公言するようになり、12年7月のミャンマーとの首脳会談で政府間協力に合意した。その後、両国政府による直接出資へと話が進み、プレムチャイは締め出されていった。

 「ゼネコンからデベロッパーへ脱皮する」。プレムチャイがダウェーに託した思いを「無謀だった」と切り捨てるのはたやすい。だが風車にやりで挑んだドン・キホーテの存在は見逃せない。民が先駆け、タイやミャンマー、日本も巻き込みつつあるダウェーはミャンマーに吹く熱風を象徴している。


ダウェイ開発はタイにとってメリットが大きかった。インド洋進出(大消費地「インドへの道」だ)への道ができるし、国内にはもうない重化学工業用地が手に入って住民運動も発生しない。タイ国内では重化学工業への公害反対運動が厳しい。また、国内で不足している労働力がミャンマーで手に入る。タイにとっては非常に美味しい計画だった。タイは日本やシナの資金を充てにしていた雰囲気もある。

しかし、頼みの日本が現実路線を採り、ダウェイではなく政府主導でティラワ(ヤンゴン郊外)へ進出する方針となった。年初の麻生副大臣、その後の安倍総理の訪ミャンマーで1000億円のミャンマー・ダウェイへの投資が決定した。政府主導で日本はティラワ工業団地を開発する。ティラワは今はまだ空き地に道路ができているだけだ(ダウェイも同じ)。

日本政府は、莫大な投資費用に加えて白砂の漁村のダウェイには労働力が存在しないことを見越していた。ティラワすら労働力が足りず、ティラワ工業団地の半分は居住用タウンシップ開発とする。その10倍近い規模のダウェイ開発に現実味はなかった。タイに近すぎて、仮にダウェイにタウンシップを開発してもタイへ密入国して逃げてしまうだろう。

今、ミャンマーはバブリーだ。間違いなく急発展するだろうミャンマー。しかし、今は熱狂が鎮静化するまでもう暫く様子を観たい。
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